相田みつを  「雨の日には・・」 より引用    -その2-




人間はだれだってさ
みんなカッコよく
陽のあたるところへ
出たいんだよ

だけどさ
世の中てえのはさ
カッコよく陽のあたる
場所へ出られる
人間よりは
 落ちこぼれて
陽陰へ回る
人間のほうが
はるかに多いんだ
なあ






他人の物差し
自分の物差し
それぞれ寸法が
ちがうんだな








やりなおしが

きかねんだなあ

人生というものは








背のびする
わたし
卑下する
じぶん

どっちも
いやだな



どんな
仕事でも
徹すれば
かならず
生きられ
るもの
です






よく
まわっている
ほど
コマは
しずかなんだ








  あ の 人

何人か集まれば
あの人はいつもお茶当番
立ち居ふるまいは控えめだが
身のこなしの早いこと

話が始まればいつも聞き役
やさしい微笑をたたえて
大きくうなずくだけ
あの人はいつの集まりでも
自分ではほとんどしゃべらない
しゃべらないけど明るい
栃の木の、あの大きな葉のように

そして・・・
しゃべらないあの人がいないと
なんともつまらない
その場がさびしい

「話し上手より聞き上手」
聞き上手のチャンピオン
それは観音さま
あの人はみんなの観音さまだ










なんにも

欲しがらぬ

ときが

一番強い







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